☆ 韓国・朝鮮関連授業情報 ☆



《2000年度語学概要》

ハングル入門T
ハングル入門U
ハングルインテンシヴT
ハングルインテンシヴU
ハングル応用1
ハングル応用2
ハングル応用3
ハングル応用4
ハングルインテンシヴV
ハングルインテンシヴW
ハングル会話初級1
ハングル会話初級2
ハングル会話中級1
ハングル会話中級2
ハングル文化事情1
ハングル文化事情2
ハングル表現法1
ハングル表現法2
言語文化原典演習1(ハングル)
言語文化原典演習2(ハングル)

95611 ハングル入門T

<概要>
 ハングルとは韓国朝鮮語を表記するための文字の名称ですが,同志社ではそれを言語名の代わりに用いています。最近は街中やテレビでも丸と棒でできた文字を見かけることがふえてきたので,皆さんもハングルという文字の存在だけは知っていると思います。このクラスでは,現代韓国朝鮮語の文字と発音の学習から始めて,「です,ます」という丁寧な表現,英語のBE動詞にほぼ相当する指定詞,ものの有無を表す存在詞,後置否定形,1〜10までの数詞,などの文法事項を体系的に学びます。
 韓国朝鮮語は言語構造が日本語と非常によく似ているので,3カ月も集中的に勉強すれば簡単な手紙を書いたり小説を読んだりできるようになりますが,発音が難しいので,会話,特に聞き取りが正確にできるようになるまでにはかなり時間がかかります。受講するに際して予備知識は必要ありませんが,文字が特殊なので最初の1カ月はきちんと授業を聞いてその都度復習しておかないと,黒板の文字すら写せず,授業に取り残されることになります。
<テキスト>
 1,701,721クラス プリント教材 901,971クラスは下記概要を参照してください。
 
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95612 ハングル入門U

<概要>
入門Tに引き続いて,単語リストを調べて簡単な文を作ったり訳したりするところまでを目標に,体系的に韓国朝鮮語を学びます。非常に単純化して言うと,名詞に助詞を付け,動詞や形容詞には活用語尾を付け,日本語と同じ順序に並べていけば韓国朝鮮語が話せてしまいます。また,中国から漢字という共通の表記体系が伝わり,日本語と韓国朝鮮語ではその古い発音をよく保存しているので,漢字熟語の発音は現代中国語よりもよく似ています。例えば,「温度,調味料,高速道路,図書館」は韓国朝鮮語ではそれぞれ「オンド,チョミリョ,コソクトロ,トソグァン」と言います。従って,漢字の発音を覚えると急速に語彙が増えます。
秋学期の中心となる文法事項は,過去形,数詞(漢数詞と固有数詞),前置否定形,尊敬,意志未来と連体形(現在/過去/未来)です。数詞がきちんと表現でき,聞き取れるようにならないと買い物ができません。また,尊敬の表現は会話の基本として非常に重要で,これを正しく使いこなせないと,一人前に扱ってもらえません。
<テキスト>
1,701,721クラス プリント教材 901,951クラスは下記概要を参照してください。
 
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95621 ハングルインテンシヴT

<概要>
 一人が文法2コマを担当し,あと一人が発音/語彙を担当します。発音に関しては,ハングルが正確にすらすら読めることが目標です。『朝鮮語入門』の第1課から第6課まで進みます。
[聞く・話す]慣用的な言いまわしを用いて挨拶や自己紹介ができることを目標にします。
[読む]平易な語句や文章を正しく音読でき,辞書を引いて内容が理解できることを目標にします。
[書く]自分の知っている単語を用いて,簡単な文章を書くことができることを目標にします。
[文法項目]基本的な助詞.スピーチレベルは上称.時制は現在・過去.漢数詞.否定形.発音に関しては終声 規則・流音化・鼻音化・激音化。
[語彙]約300語。

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95622 ハングルインテンシヴU

<概要>
 一人が文法2コマを担当し,あと一人が発音/語彙を担当します。発音に関しては,音変化を含むハングルが正確にすらすら読めることが目標です。『朝鮮語入門』の第7課から第12課まで進みます。
[聞く・話す]状況・場面に応じて適切な挨拶や紹介・対応などができることを目標にします。
[読む]平易な語句や文章を正しく音読でき,辞書を引いて内容が理解できることを目標にします。
[書く]自分の知っている単語を用いて,簡単な文章を書くことができることを目標にします。
[文法項目]基本的な助詞.スピーチレベルは上称と下称.時制は未来.連体形(現在・過去・未来).尊敬補助語幹.固有数詞.引用文終止形.引用文連体形.基本的な漢字音.変則用言の全て.可能・不可能・義務・可否・難易・開始などの基本的な慣用句。
[語彙]約400語.
 
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95631 ハングル応用1

<概要>
 応用1では現代韓国朝鮮語文法の残りの部分を学びます。具体的には,略待上称,略待,ぞんざい体,引用文,変則活用などで,これを乗り越えると,論説文のような論理的に展開される文章なら一通りは読めるだけの力が付いたことになります。
 辞書は『朝鮮語辞典』(小学館)などの中型以上のものを各自用意しておいてください。
 
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95632 ハングル応用2

<概要>
ハングル入門及び応用1に対応した,講読練習を行います。
辞書の引き方を解説すると共に,短い文から初めて次第に長い文章を読解できるように,段階を踏んで学習していきます。このコースを終えると,論説文のような論理的に展開される文章なら一通りは読めるだけの力が付きます。
辞書は『朝鮮語辞典』(小学館)などの中型以上のものを各自用意しておいてください。
 
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95633 ハングル応用3

<概要>
ハングル入門及び応用1に対応した作文練習を行います。
短い文から初めて,日記や手紙が書けるようになるまで,段階的に学習していきます。
辞書は『朝鮮語辞典』(小学館),『日韓辞典』(民衆書林)などの中型以上のものを各自用意しておいてください。
 
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95634 ハングル応用4

<概要>
ハングル応用1及び応用2を一通り終えたことを前提として,講読練習を行います。
韓国朝鮮語の言語形式は日本語と非常によく似ているので,基本的な文法さえ修得すれば講読と作文はかなり複雑なものでも日本語からの類推でそれなりにこなせます。
文章の読解と共に,韓国・朝鮮人の行動様式や思考様式などについても学習することになります。
辞書は『朝鮮語辞典』(小学館)などの中型以上のものを各自用意しておいてください。
 
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95623 ハングルインテンシヴV

<概要>
文法2コマと,会話/語彙1コマがセットになった授業です。
『朝鮮語入門2』(ひつじ書房)の第1課から第6課まで進みます。
[聞く・話す]簡単な依頼・伝言・道案内などができる.銀行・郵便局・駅などの窓口で用をたすことができることを目標にします。
[読む]簡単な記述文・手紙・掲示などを読み,理解することができることを目標にします。
[書く]簡単な手紙や日記を書くことができることを目標にします。
[文法項目]スピーチレベルは上称・下称・略待上称・略待,授受表現.複雑な音変化.漢字音.
[語彙]約500語.
 
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95624 ハングルインテンシヴW

<概要>
文法2コマと,会話/語彙1コマがセットになった授業です。
『朝鮮語入門2』(ひつじ書房)の第7課から第10課まで進み,付録の講読を行います。
[聞く・話す]電話での簡単な取次ぎをすることができることを目標にします。
[読む]やや長い文章の要点を読み取ることができることを目標にします。
[書く]やや長い文章を聞きとってその要点を書くことができ,また短いレポートを書くことができることを目標にします。
[文法項目]命令・勧誘・禁止・条件文.時の表現.使役と受身.日本語と異なる漢字音.複雑な音変化.品詞の転換。
[語彙]約500語.
 
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95641 ハングル会話初級1

<概要>
ハングル入門U以上の履修者,またはそれと同等の能力を持つ人を対象としたクラスです。入門クラスを履修していない人は,登録相談で実力判定を受けてください。
発音に関しては,基本的な音変化(鼻音化・流音化・激音化・口蓋音化)を徹底して学びます。
目標は,状況・場面に応じて適切な挨拶や自己紹介ができる,銀行・郵便局・駅等の窓口で用をたすことができる,などです。
 
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95642 ハングル会話初級2

<概要>
ハングル会話初級1の履修者,またはそれと同等の能力を持つ人を対象としたクラスです。入門クラスを履修していない人は,登録相談で実力判定を受けてください。
発音に関しては,単語間の連音化や音変化,n挿入,などを扱います。
目標は,買い物ができることですが,そのためにはそれに付随するさまざまな状況判断が要求されます。また,会話の練習を通じて現代韓国の文化についても触れる予定です。
 
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95643 ハングル会話中級1

<概要>
ハングル応用1〜4の履修者,またはそれと同等の能力を持つ人を対象としたクラスです。ハングル応用を履修していない人は,登録相談で実力判定を受けてください。
目標は,簡単な依頼・伝言・道案内などができることや,電話での簡単な取次ぎができることです。これらの事項をより深く理解するために,韓国朝鮮の歴史や文化についても紹介する予定です。
 
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95644 ハングル会話中級2

<概要>
ハングル会話初級の履修者,またはそれと同等の能力を持つ人を対象としたクラスです。会話初級を履修していない人は,登録相談で実力判定を受けてください。
具体的な場面で使える実用会話を学びながら,与えられたテーマに関してディスカッションできるところまでを目標にして進む予定です。
 
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95651 ハングル文化事情1

<概要>
このクラスの履修を希望する人は,ハングル応用1〜4を履修していることが望まれます。文法事項としては,変則活用や引用文がきちんと修得できていること,鼻音化や流音化・激音化などの音変化がきちんと理解できていることが要求されます。
さまざまな情報(ニュース・講演・映画など)を摂取し,情報を比較相対化しつつ自らの知に統合し,それらの情報を利用しながら独自の主張を外国語で展開する能力を養成することを目指します。ここでは,ラジオ報道・講演テープなど,主に耳から入る音声情報を中心とした教材を用い,聞き取り能力の向上を図ります。
 
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95652 ハングル文化事情2

<概要>
このクラスの履修を希望する人は,ハングル会話初級以上を履修していることが望まれます。文法事項としては,変則活用や引用文がきちんと修得できていること,鼻音化や流音化・激音化などの音変化がきちんと理解できていることが要求されます。
さまざまな情報(ニュース・講演・映画など)を摂取し,情報を比較相対化しつつ自らの知に統合し,それらの情報を利用しながら独自の主張を外国語で展開する能力を養成することを目指します。ここでは,主として映画など,目と耳から入る映像と音声情報を中心とした教材を用い,聞き取り能力の向上を図ります。
 
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95661 ハングル表現法1

<概要>
このクラスの履修を希望する人は,ハングル応用1〜4を履修していることが望まれます。文法事項としては,変則活用や引用文がきちんと修得できていることが要求されます。
ある程度まとまった文章の表現練習を通して,短いレポートを作成するための語学力の獲得を目指します。
 
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95662 ハングル表現法2

<概要>
ハングル表現法1で修得した能力をさらに発展させるためのクラスです。
韓国朝鮮語による討論を通じて,レポートや短い論文を作成する能力を養成することが目標です。
この授業を修了すれば,韓国へ留学してそのまま大学の授業を受講することが可能になります。
 
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95671 言語文化原典演習1(ハングル)

<概要>
このクラスの履修を希望する人は,ハングル応用1〜4を履修していることが望まれます。文法事項としては,変則活用や引用文がきちんと修得できていることが要求されます。
目標は,新聞や雑誌を読みこなす力を養成することです。
 
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95672 言語文化原典演習2(ハングル)

<概要>
このクラスの履修を希望する人は,ハングル応用1〜4を履修していることが望まれます。文法事項としては,変則活用や引用文がきちんと修得できていることが要求されます。
目標は,文学作品を読みこなす力を養成することです。
 
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《2000年度春学期》

1.語学

85601-901 ハングル初級−901
   ハングル入門T,U(春:95611-901, 秋:95612-901)を参照
95611-901 ○ハングル入門T−901
95612-951 ○ハングル入門U−951
95621-071 ○ハングルインテンシヴT−71
95631-001 ○ハングル応用1-1
85623-901 ハングル読解−901
   ハングル応用1,3(春:95631-901,秋:95633-901)を参照
95631-901 ○ハングル応用1-901
85623-971 ハングル読解−971
   ハングル応用1,3(春:95633-951,秋:95631-971)を参照
85633-901 ハングル応用−901
   ハングル応用2,4(春:95632-901,秋:95634-901)を参照
95632-001 ○ハングル応用2-1
95632-901 ○ハングル応用2-901
85633-971 ハングル応用−971
   ハングル応用2,4(春:95634-951,秋:95632-971)を参照
95633-951 ○ハングル応用3-951
95634-951 ○ハングル応用4-951
95623-071 ○ハングルインテンシヴV−71
95641-001 ○ハングル会話初級1−1
95641-051 ○ハングル会話初級1−51
95643-051 ○ハングル会話中級1−51
95651-051 ○ハングル文化事情1−51
95661-051 ○ハングル表現法1
95671-051 ○言語文化原典演習1(ハングル)
95971-051 ○比較言語文化論1(日朝対照言語学)51
42392 ○現代地域事情・講読(コリア)1 今出川

2.語学以外

95022-063 ○英語講読2 京田辺
12212 ○文化と人間形成(1) 京田辺
16241 ○日本文学特講(11) 今出川
17059 ○国際社会学 今出川
17063 ○教育社会学(1) 今出川
18010 ○社会問題論 京田辺
29159-001 ○考古学(1)−1 京田辺
35803-021 ○特殊講義−21(韓国の法と文化1) 今出川
42351 ○現代世界経済史1 今出川

95611-901 ○ハングル入門T−901   今出川

火6:中村 麻結,金7:河村 光雅
 最初は文法にはあまり触れず,挨拶や決り文句を覚えることと朝鮮文字ハングルの習得を中心に授業をします。ハングルの学習が一通り済んだところで,数詞,助詞,動詞の現在形などに進みます。朝鮮語の音に慣れて行くために,できるだけ多くの口頭練習や聞き取りを導入するつもりなので,受講者には授業への積極的な参加を望みます。
<成績評価>
 平常評価+期末試験
<テキスト>
曽我祐典他 『使える朝鮮語』 (白水社)
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95612-951 ○ハングル入門U−951   今出川

火6:鈴木陽二,金7:梁貞模
 ハングル入門Iで履修した韓国語の基本事項を踏まえたうえで,さらにその知識を応用しながら展開させていく。テキストに添って授業を進めることを前提にするが,状況・場面に応じて適切な挨拶や紹介・対応などができるよう会話力も養う。また簡単な手紙や日記を書くことができる作文力を養ううえから,テキストに準じた作例もそのつど提示することによって,より正確な文章力をつけることを目標におく。文法項目としては,文体に関しては最敬体の文章を基本的に進めるが,他の文体(略待上称・ぞんざい体等)についても若干ふれる。また,接続語尾・連用形・否定・過去時制・連体形等の文法事項については順次学習していく。
<成績評価>
授業への出席態度並びに毎時間の宿題も評価の対象として考慮し,学期末に一度行う試験とともに総合的に評価する。
<テキスト>
油谷幸利 『朝鮮語入門』 (ひつじ書房)
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95621-071 ○ハングルインテンシヴT−71   京田辺

月2:油谷幸利、水2:油谷幸利、金3:李秀◇
週3コマのうち,文法が2コマ,会話が1コマあります。
【文法】第1課:基本母音字と基本子音字を学びます。ハングルが正確にすらすら読み書きできることが目標です。第2課:半母音や日本語に存在しない濃音という音を学ぶと共に,子音で終わる発音の練習などを行います。第3課:子音の連続,音変化,基本的な助詞を学びます。第4課:「です,ます」に相当する最も丁寧な表現を学ぶと共に,指示詞・疑問詞・人称代名詞・より多くの助詞を学びます。第5課:英語のBE動詞に相当する存在詞と指定詞,漢数詞などを学びます。第6課:連用形,過去時制補助語幹,否定を学びます。
【会話】最初はハングルという文字を一つ一つ,正確に読めるようにします。その後,慣用的な言い回しを用いて,挨拶や自己紹介がすらすら言えるように練習します。まずは日本語にない発音に慣れましょう。
<成績評価>
出席状況,積極的に授業に参加すること,およびテストなどにより評価します
<テキスト>
油谷幸利 『朝鮮語入門』 (ひつじ書房)
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95641-051 ○ハングル会話初級1−51   今出川

金1:高榮珍
ハングル会話初級1−1参照
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95631-001 ○ハングル応用1−1   京田辺

水1:油谷幸利
 入門編で学んだ文法事項を整理した上で,中級段階の文法事項について学びます。第1課:ぞんざい体と引用文を学びます。第2課:変則用言を学びます。第3課:変則用言と重要な慣用句を学びます。第4課:命令・勧誘・禁止およびその引用文について学びます。第5課:条件文,時の表現,単語間の連音化について学びます。第6課:使役と受身,複雑な音変化について学びます。
辞書は『朝鮮語辞典』(小学館)などの中型以上のものを各自用意しておくこと。
<成績評価>
平常点とテストにより評価します。
<テキスト>
油谷幸利 『朝鮮語入門2』 (ひつじ書房)
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95631-901 ○ハングル応用1−901   今出川

火7:中村 麻結
 入門で学習した文法事項にさらに積み上げます。11以上の数や日常会話に使う語尾,変則活用動詞などを学習します。
聞き取りや口頭練習も多いので,積極的な授業参加を望みます。
宿題も毎回あります。 学期末には短い自由作文ができることを目標にします。
辞書は韓日辞典の小学館「朝鮮語辞典」を勧めます。
<成績評価>
出席を最重視。授業参与度・宿題提出・小テストも重視。学期末は課題提出。
<テキスト>
未定(プリント教材)
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95632-001 ○ハングル応用2−1   京田辺

土2:田中実
この授業では,文章を作ったり訳したりする能力を高めていくことによって,将来,一人で朝鮮語が学習できるような基礎を整えていくことを目標とします。また,既に学習したことを体系的に整理しながら,さらに語彙を増やしていくよう配慮し,韓国の風俗・習慣などの文化的な面にも触れ,韓国をより理解していく事が出来るようにします。
<テキスト>
油谷幸利 『朝鮮語入門2』 (ひつじ書房)
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95632-901 ○ハングル応用2−901   今出川

金6:河村 光雅
 一時間で読み終わる程度の短い平易なテキストを読みながら,日常的によく使われる基本語彙を身につけることと,辞書の使い方に慣れることをめざします。ひとつのテキストを読み終えるごとに,そのテキストの聞き取り試験をしますが,これが評価の基本となるので毎回の出席が必要です。
韓日辞典を必ず授業に持参してください。
<成績評価>
平常評価
<テキスト>
プリント教材。
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95633-951 ○ハングル応用3-951   今出川

土6:梁貞模
 一通りハングルの文法を終えた学習者のための作文に重点をおいた授業です。基本的な文法を復習しながら,新しい語彙と表現方法を増やしていきます。「書く」作業を通してハングルの生きた表現に親しみ,ハングルを学ぶ楽しさを実感できる時間にしてゆきたいと考えています。
<成績評価>
出欠席・小テストを含めた平常点と定期試験による総合評価
<テキスト>
プリント教材。
 
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95634-951 ○ハングル応用4-951   今出川

土7:梁貞模
 文法事項を復習・補充しながら,辞書をひいてハングル文章を読みこなすことを目標とします。授業では,いろいろな分野にわたる読み物を取り入れて,ハングルを読むテクニックと楽しさを覚えてもらいます。文章の読解力を中心としますが,単なる文章の理解にとどまらず,表現の背後にある文化的特性についてもいっしょに考えていきます。できるだけ多くの文章を読み,語彙力と表現力を高めることを目指します。
<成績評価>
出欠席・小テストを含めた平常点と定期試験による総合評価
<テキスト>
プリント教材。
 
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95623-071 ○ハングルインテンシヴV−71   京田辺

火1:油谷幸利、木3:高榮珍、金4:李秀◇
 週3コマのうち,文法が2コマ,会話が1コマあります。
【文法】第1課:敬体と略待,拗音と直音に関する漢字音について学びます。第2課:平叙文と疑問文について新たな角度から整理します。第3課:待遇法について整理すると共に,ハ行音に対応する漢字音について学びます。第4課:カ行音に対応する漢字音について学ぶと共に,流音化・鼻音化・激音化・口蓋音化を整理します。第5課:否定について再整理すると共に,オとウが逆転する漢字音について学びます。第6課:可能と不可能について学ぶと共に,日本漢字音との差異の大きい漢字音について学びます。
【会話】複雑な音変化もすらすら発音できるまで練習します。また,今まで学習した内容を土台に,新しい語彙や言い回しを増やしながら,状況・場面に応じて簡単な会話文を用い,何とか対応ができることを目指します。本格的な聞き取りの練習も並行して行います。
<成績評価>
平常点とテストにより評価します
<テキスト>
油谷幸利 『朝鮮語入門2』 (ひつじ書房)
In-Jung cho他, Korean through Active Listening(Book Two) (Hollym).
プリント教材併用.
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95641-001 ○ハングル会話初級1−1   京田辺

火4:高榮珍
この授業はハングル入門I・II履修者で,さらにコミュニケーション能力を強化したい人のためのクラスです。したがって,この授業は学生たちが韓国・朝鮮語会話の基礎を習得することを目指しています。具体的には,状況・場面に応じて「挨拶」,「自己紹介」,「銀行・郵便局・駅などの窓口で用をたすこと」などが目標です。そのために「話すこと」,「聞き取ること」を重点的に練習します。
<成績評価>
出席状況,積極的に授業に参加すること,およびテストなどにより評価します。
<テキスト>
プリント教材。
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95643-051 ○ハングル会話中級1−51   今出川

金3:高榮珍
ハングル応用ですでに習得した韓国・朝鮮語の知識を基にして,コミュニケーション能力をさらに伸ばしたいと考えている学生を歓迎します。ハングル応用1〜4の履修者またはそれと同等の能力を持っている人を対象とします。ハングル会話初級にひきつづき「話すこと」と「聞き取ること」に重点を置きながら,前の段階で学んだ文法の確認も行います。授業の内容は「簡単な依頼・伝言・道案内」,「電話でのやりとり」等が重要なテーマですが,これらの事項をより深く理解するために韓国・朝鮮の歴史や文化についてもできるだけ紹介したいと思います。
<成績評価>
出席状況,積極的に授業に参加すること,およびテストなどにより評価します。
<テキスト>
プリント教材。
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95651-051 ○ハングル文化事情1−51   今出川

火5:鈴木陽二
ハングルの基本事項(初級)を理解していることを前提にして,「聞く」「読む」という二点に重点を置いて授業を進める。最初は,日常よく使われる会話文を身につけてそれを発展させる上から,聞き取りの比較的容易な物語等のテープ又はビデオ教材を用いて学習していく。特に,会話文における助詞,接続語尾の使い方に留意しながら,それを応用してさまざまな文を創作する練習も併せて行っていく。同時に又日本語との類似点や相違点についても折に触れ指摘しながら,言葉を通してその背景にあるハングル文化圏に住む人々の考え方や社会,文化,習慣等をより包括的に学習して理解することを目標とする。
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95661-051 ○ハングル表現法1−51   今出川

金2:高榮珍
韓国・朝鮮語を使って生活を営んでいる人々に向けて情報を発信するための,高度な自己表現能力,とくに「書くこと」に重点を置いて練習します。
この授業を履修したい人はハングル応用1〜4をすでに終えていることが望ましいです。
文法的にはとくに韓国・朝鮮語の変則活用および引用文がきちんと習得できていることを要求します。短文のレベルから出発して,個々の文章が意味的な関連を持つパラグラフを書く練習を通じ,日常的な文章を初め発表原稿・レポート・論文を作成するための語学力の獲得を目指します。
<成績評価>
出席状況,積極的に授業に参加すること,授業での発表,1200字程度の短いレポートを提出することにより評価します。
<テキスト>
プリント教材。
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95671-051 ○言語文化原典演習1(ハングル)−51   今出川

火4:油谷幸利
このクラスの履修を希望する人は,ハングル応用1〜4を履修していることが望まれます。文法事項としては,変則活用や引用文がきちんと修得できていることが要求されます。
「読む」という行為を,単に受動的な作業にとどまらせるのではなく,さまざまなリーディング・ストラテジーを取捨選択しながら,常識・経験・知識・判断などを積極的に用いて,テキストと関わり合う主体的な行為に高めます。ここでは,主として新聞・雑誌などの事実を述べた報道記事を教材としながら,記述された事実をさまざまな視点から検証しつつ読み解く能力を養成します。
<成績評価>
平常点とテストにより評価します
<テキスト>
プリント教材。
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95971-051 ○比較言語文化論1(日朝対照言語学)51 今出川

火3:油谷幸利
<概要>
日本語と韓国朝鮮語は,言語構造が似ているのみならず,敬語が存在する点や主語を省略しても構わない点をはじめとして比喩的な言い回しに至るまで共通する点が非常に多く存在しますが,詳細に検討すると,助詞のズレやテンス・アスペクトのズレなど,異なる点も多数目につきます。この授業では,対照言語学の基礎を講義しながら,並行して日本語と韓国朝鮮語の音声・漢字音・助詞などの対照研究について概説します。受講者が韓国朝鮮語について初級文法程度の知識を有していることを前提に授業を展開するので,注意して下さい。
<成績評価>
学期末にテストを行なう。
<テキスト>
プリント教材。
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42392 ○現代地域事情・講読(コリア)1 今出川

金4:高榮珍
<概要>
この授業は韓国・朝鮮語の基礎的な読解の力を養成するとともに,韓国・朝鮮に関する基本的な情報を与えることを目標とします。主として新聞・雑誌などの報道記事やコラムなどを読みながら,記述された内容をさまざまな視点から検証しつつ韓国・朝鮮に関する理解を深めると同時に読み解く能力を身につけることを目指します。とくに,日本と韓国は地理的に近いが故に文化的にもかなり似ているだろうと思いがちですが,実際にはそういう態度がお互いに誤解を招いているという点に気付いてほしいと思います。この授業に出るためにはハングル・インテンシヴまたはハングル応用1〜4を履修していることが望ましいです。
<授業計画>
1 講義紹介
2 朝鮮半島概観
3    〃
4    〃
5 朝鮮半島の歴史 −神話
6    〃 −高句麗
7    〃 −新羅
8    〃 −百済
9    〃 −高麗
10    〃 −朝鮮王朝1
11    〃 −朝鮮王朝2
12    〃 −大韓帝国
13 テスト
<成績評価>
出席状況,積極的に授業に参加すること,およびテストとともに,日本と韓国・朝鮮の文化の差異に関する期末レポートにより評価します。
<テキスト>
プリント。
<参考文献>
斗山東亜 『斗山世界大百科事典』 (斗山東亜(韓国)、1999)。
日本加除出版 『韓国・北朝鮮地名便覧』 (1998)。
油谷 幸利ほか 『朝鮮語辞典』 (小学館、1993)。
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95022-063 ○英語講読2-63 京田辺

岡野圭壹
<概要>
使用するテキスト『「コンパクト」文化志向の日本人』は,韓国人著者が日本人の深層構造を探ったユニークで面白い日本論である。日韓の文化・スポーツの交流がようやく盛んになってきた今読まれるべき格好の良書である。授業では英文の大意や文章全体の構成の把握の仕方を学びつつ,内容把握をしつつ,読解力の向上を図りたい。
<成績評価>
評価は定期試験に平常点,レポート,出席点を加味し,総合的な判定によって行なう。
<テキスト>
O-Young Lee, The Compact Culture (英宝社), (S).
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12212 ○文化と人間形成(1)

井上 勝也
<概要>
1960年代以降アメリカを始め世界に多文化主義( multiculturalism )が広がってきた。1990年代に入って冷戦構造が崩壊し,国家間のイデオロギーの対立が文化・文明の対立として新たに紛争の原因になっている。21世紀はお互いの文化を理解・尊重し,地球上の60億の人類が共生( living together )することが至上の課題である。そこで文化とは何かを考え,文化をつくり出してきた人間は文化にどのように形成され,また文化を創造していくのか,どのようにすれば困難な共生が可能になるのかを考えるのが春学期の授業の目的である。
<授業計画>
1) オリエンテーション:文化とは,文明とは? 人間形成とは?
2) 文化の違いが人間形成の違いを生むいくつかの例(1)日米授乳の仕方の違い(2)フランスの小学校の卒業式から(3)覚え込みの教育と考える教育(4)卒業とcommencement
3) 文明の衝突か共存か? S.ハンチントンの考え方
4) 文化と人間形成1−アメリカの場合
5) 文化と人間形成2−韓国の場合
6) 文化と人間形成3−アメリカ,イギリス,日本のカリキュラムの比較
7) 文化と人間形成4−第二次大戦中の日本の教育
8) 文化と人間形成5−第二次大戦後日本が目ざした教育
9) 文化と人間形成6−ヨーロッパの統合と教育
10) 文化と人間形成7−21世紀の共生の教育
11) まとめ
(1)出席を重視し,春学期3回以上休むと受験資格を失う。
(2)前もって配布する資料を読んでおくこと。
(3)中間テスト,春学期末テスト,出席状況を総合して評価する。
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16241 ○日本文学特講(11)

邊 恩田
<概要>
韓国(朝鮮)の代表的語り物“パンソリ”について,日本の語り物と対象比較もふくめ講義を進める。パンソリの特質を芸能の側面,表現面から概観し,作品を講読する。作品は「春香歌」「興甫歌」「兎鼈歌」をとりあげ,日本の古浄瑠璃「浄瑠璃物語」,昔話「腰折雀」「猿の生肝」などとの比較論に及ぶ。
<授業計画>
春学期1回〜4回 パンソリ概観・語り物としての特質
5回〜13回 作品「春香歌」を読む
視点(1)物語の生成と成長―語り物はいかに発生したか
  (2)語り物の表現―「物揃え」の特質と機能(日本・朝鮮・中国の対比)
  (3)道行と路程記
  (4)四方四季の趣向―「四壁図辞説」と「四方障子の絵揃え」
<テキスト>
申在 孝 著・姜 漢永・田中 明 訳註 『パンソリ』 (平凡社、1982) 生協。
<参考文献>
参考文献リストは,初回講義時に配布する。
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17059 ○国際社会学

服部民夫
<概要>
日本という社会はいかなるものなのか。その中で私たちが形成している人間関係とはいかなるものなのか。そしてそれはいかなる変化をたどってきたのか。それを明らかに知るために,この講義では外国という鏡に照らして見るという比較の観点を取り入れる。その鏡は主として隣国である韓国である。家族,人間関係,組織などがこの講義での比較の対象となる。
<授業計画>
1 講義の全体構造
2 社会科科学の基礎的条件としての人口
3 人口変化のパターン=人口転換
4 日・韓・台などの人口構造変化
5 家族とは何だろう
6 日本の「イエ」韓国の「チプ」
7 家族の連結
8 人間関係ネットワーク 1
9      〃     2
10 移動する社会
11 日本の組織・韓国の組織 1
12      〃      2
13 最終講義―まとめ
<テキスト>
服部 民夫 『韓国・ネットワークと政治文化』 (東京大学出版会、1992)。
<参考文献>
清水 由文他編 『変容する世界の家族』 (ナカニシヤ、1999)。
伊藤 亜人編 『もっと知りたい韓国』 第2版 (弘文堂、1997)。
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17063 ○教育社会学(1)

尾嶋 史章
<概要>
教育社会学のいくつかのテーマを取り上げながら,教育現象を通して社会学的な発想法に触れることにしたい。具体的には「進学競争の比較社会学」「家族における価値伝達機能」「教育達成のジェンダー構造」などについて,家族社会学や労働経済学などの成果も取り入れながら話を進めていく予定である。
<授業計画>
1 教育社会学の構図
2 学歴社会論の展開
3 進学競争の比較社会学(1) −国際比較の視点−
4 進学競争の比較社会学(2) −アメリカ・イギリス−
5 進学競争の比較社会学(3) −日本・韓国−
6 価値伝達の国際比較(1)
7 価値伝達の国際比較(2)
8 教育と社会移動 −産業化命題の再検討−
9 教育達成のジェンダー構造
10 階層・ジェンダーと学校教育
<成績評価>
試験(学期末)により評価する。レポートを課す場合がある。
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18010 ○社会問題論 京田辺

Martha Mensendiek
<概要>
社会福祉とは,様々な社会問題に対して問題解決にあたるということである。社会福祉を勉強することは,あらゆる社会問題を理解し,問題の根底にある構造と,問題の個人への現れを理解する必要がる。この授業は,世界の様々な社会問題を紹介し,その構造を分析する。テーマとしては,貧困,保険,医療,障害,教育,被差別部落,先住民,女性,売買春,移住労働者(外国人労働者),開発,等であるが,それぞれ「人権」を基本的理念として問題の理解を深めたい。
<授業計画>
1. イントロダクション・福祉と人権
2. 貧困と福祉
3. 差別について
4. 被差別部落問題
5. 被差別部落問題
6. 滞日外国人の権利
7. 在日韓国・朝鮮人の人権
8. 女性の人権
9. 女性の人権
10. 家族と家族問題
11. 子どもの人権
12. 保険・医療,アクセス権
13. まとめ
<成績評価>
感想文,レポート,出席点をもとに総合的に評価する。
<テキスト>
上田 正昭 『ハンドブック 国際化のなかの人権問題』 1版 (明石書店、1998)。
<参考文献>
渡辺 和子 『女性・暴力・人権』 (学陽書房、1994)。
松井 やより 『北京で燃えた女たち』 (岩波書店、1996)。
<備考>
受講上の注意:受講生の出席と積極的,主体的参加を期待する。この授業は春学期集中で,1,2講時の二つの授業を1セットと考える。基本的に1講時目は講義やビデオ,ゲストスピーカーによる講義を行い,2講時目はそのテーマについてのディスカッションや質疑応答の時間,感想文を書く時間とする。したがって,1講時目から必ず出席をする必要がある。
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29159-001 ○考古学(1)−1 京田辺

大竹 弘之
<概要>
考古学は,遺構・遺物といった物質資料,あるいはこれらの総体ともいうべき遺跡を手がかりに歴史を考察する学問であるが,連日のようになされる新聞・テレビ等の考古学の成果の報道によって,今や誰にも身近なものとなっている。そして歴史教科書の記述をも書き換えさせるような事実の発見に心躍らせられることさえある。また全国津々浦々で日々明らかにされる発掘調査の成果が,従来の「中央」と「地方」という図式に基づく歴史観の訂正を迫るべく,それぞれの地域アイデンティティーの確立に寄与していることも確かである。
そこで日々発表される発掘調査の成果や考古学上の発見に目を向けつつ,戦後半世紀に及ぶ考古学の研究成果を踏まえ,文化交流の視点から日本列島と朝鮮半島の関係を見てゆきたい。
<授業計画>
1 考古学と埋蔵文化財
2 考古学と年代
3 土器の話
4 同志社大学田辺校地の遺跡について
5 海を越えての交流 I
6 海を越えての交流 II
7 考古学から見た渡来人
8 須恵器のはじまり
9 韓国の前方後円形古墳“長鼓墳”とは
10 海のマツリ
11 百済の仏教文化
12 沈没船の考古学
テーマは変更することもあります。
<成績評価>
期末レポートの提出と,授業内容に即した小課題。
<テキスト>
使用しない。随時講義資料を配布する。
<参考文献>
特になし。新聞・テレビの報道に注意しておくこと。
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35803-021 ○特殊講義−21(韓国の法と文化1) 今出川

葛 奉根
<概要>
韓国法の概説を,法制度とともにその法現象を法社会学史的視点から分析・総合してみようと思う。春学期には,現行法を形づくるまでの時期を中心に概説する。李朝,日本の朝鮮総督府,および米軍政治下の時期を中心にする。参考資料は必要に応じて,その都度指示する。
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42351 ○現代世界経済史1 今出川

朴 一
<概要>
東アジアにおける国民経済の形成とその苦悩
この講座では,国民国家,民族(エスニシティ),多国籍企業という3つのファクターに焦点をあてて,20世紀アジアにおける民族の分断と統合,また国民経済形成のプロセスと社会変動について理解を深めていきたい。講義では,国際関係や国際経済の主要な理論を駆使しながら,解放前後の東アジアに光をあて,この地域で展開された国際政治・経済の対立と協調,経済成長と貿易摩擦のダイナミズムについて学ぶ予定である。授業では,私自身の現地報告と貴重な映像教材をまじえて,旧植民地諸国の民族独立運動と植民地解放闘争,独立と国民経済の形成,国際紛争,経済成長と貿易摩擦,開発と民主化など,戦後東アジアの構造変動を,さまざまな角度から考察するつもりである。
<授業計画>
● 現代世界経済史1:20世紀前半のアジアにおける植民地化と民族解放をめぐる攻防
1 アジアを見る眼―脱亜論から入亜論へ
2 アジア経済への分析視角(1)―世界システム論
3 アジア経済への分析視角(2)―ガーシェンクロンの仮説
4 アジア経済への分析視角(3)―中進資本主義論と第4世代工業化論
5 工業化の歴史的前提(1)―アジアにおける植民地工業化,その功罪
6 工業化の歴史的前提(2)―植民地アジアの社会構成をいかに把握するか
7 毛沢東の開発思想(1)―土地革命と整風運動
8 毛沢東の開発思想(2)―大躍進運動と文化大革命
9 蒋介石国民党による台湾占領―2・28事件の記憶
10 朝鮮戦争と朝鮮民族の分断―東アジアにおける冷戦の背景
11 忘れられた皇軍―植民地支配の残像
大学の講義が聴衆に見放されてから長い歳月がたつ。まるで「セレッソ大阪対パープルサンガ」の試合のような閑散とした教室で,教授たちは毎年同じ講義を念仏のように繰り返す。講義に退屈した学生たちは,先輩たちから引き継いだ講義ノートを手に入れると,試験問題に言及する最終授業まで姿を現さない。こうして大学の教室から何人もの学生が消えていった。
さて私の授業も,やはり受講者の期待を裏切るのだろうか。とはいえ,私自身,どうすれば学生たちに満足してもらえる授業をできるのか,短くない教員生活の中で,考え,苦しんできた。私の得た結論は,ずばりCIA授業の展開。すなわち,わかりやすく(Comprehensive),興味深く(Interesting),かつ楽しい(Amusing)授業をすれば,多くの学生たちの共感を得ることができるというものである。
しかしそんな魅力的な授業はできそうにもない。せめてその一つぐらいはと考えているところである。とりあえず授業では,視聴覚教材を多用したり,フィールドワークを実施したり,希望者を募ってアジアへの研修旅行を実施するなど,これまでとは一味違ったアグレッシブな授業を心掛けるつもりである。
<成績評価>
レポートおよび本試験を重視して決定。
<テキスト>
朴 一 『韓国NIES化の苦悩』 増補版 (同文館、1999)。
西口・朴 『アジア通貨危機の政治経済学』 (世界思想社、2000)。
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《2000年度秋学期》

1.語学

85601-901 ハングル初級−901
   ハングル入門T,U(春:95611-901, 秋:95612-901)を参照
95612-901 △ハングル入門II−901
95622-071 △ハングルインテンシヴU−71
95631-721 △ハングル応用1-721
95631-971 △ハングル応用1-971
95631-721 △ハングル応用1-721
85633-901 ハングル応用−901
   ハングル応用2,4(春:95632-901,秋:95634-901)を参照
95632-721 △ハングル応用2-721
85633-971 ハングル応用−971
   ハングル応用4,2(春:95634-951,秋:95632-971)を参照
95632-971 △ハングル応用2-971
95633-901 △ハングル応用3-1
85623-901 ハングル読解−901
   ハングル応用1,3(春:95631-901,秋:95633-901)を参照
95633-901 △ハングル応用3-901
85623-971 ハングル読解−971
   ハングル応用1,3(春:95633-951,秋:95631-971)を参照
95634-001 △ハングル応用4-1
95634-901 △ハングル応用4-901
95624-071 △ハングルインテンシヴW−71
95642-001 △ハングル会話初級2−1
95642-051 △ハングル会話初級2−51
95644-051 △ハングル会話中級2−51
95652-051 △ハングル文化事情2−51
95662-051 △ハングル表現法2
95672-051 △言語文化原典演習2(ハングル)
95972-051 △比較言語文化論2(日朝対照言語学)51
42393 △現代地域事情・講読(コリア)2 今出川

2.語学以外

16242 △日本文学特講(12)
17060 △経済社会学
35803-027 △特殊講義−27(韓国の法と文化2) 今出川
42352 △現代世界経済史2 今出川

95612-901 △ハングル入門II−901   今出川

火6:中村 麻結,金7:河村 光雅
 ものを頼んだり,自分の希望を述ベたり,誘ったりといった,実際に朝鮮語を話す場面で必要になりそうなフレーズを中心に基礎的な文法事項を学んでいきます。また,敬語を使いこなせるようになることも,朝鮮文化においては必要不可欠なことなので,この入門の段階で学習します。評価は,朝鮮語によるコミュニケーション能力という点を重視します。
<成績評価>
 平常評価+期末試験
<テキスト>
曽我祐典他 『使える朝鮮語』 (白水社)
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95622-071 △ハングルインテンシヴU−71   京田辺

月2:油谷幸利、水2:油谷幸利、金3:李秀◇
週3コマのうち,文法が2コマ,会話が1コマあります。
【文法】第7課:連体形と固有数詞を学びます。また,この課から漢字音を少しずつ学びます。第8課:尊敬補助語幹を中心に学びます。第9課:未来と基本的な慣用句を学びます。第10課:ぞんざい体と引用文を学びます。第11課:変則用言を学びます。第12課:変則用言と重要な慣用句を学びます。
【会話】ハングルは発音の変化がよく起こる言語です。つまり,文字通り発音されないということです。このような発音の変化を含め,ハングルが正確に読めるようにします。次に,身近な語彙を覚え,身の回りの事や,買い物などの簡単な会話ができることを目標とします。
<成績評価>
平常点とテストにより評価します
<テキスト> 油谷幸利 『朝鮮語入門』 (ひつじ書房)。
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95631-721 △ハングル応用1-721   京田辺

水3:梁貞模
ハングル入門で学んだ文法的知識をいっそう確実なものにするとともに,それを補充していき,ハングルの読解力と表現力を高めることを目標とします。授業は,基本的な文法事項を学び,場面に応じて適切に表現する練習を中心に進めます。
<成績評価>
出欠席・小テストを含めた平常点と定期試験による総合評価
<テキスト>
プリント教材
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95632-721 △ハングル応用2-721   京田辺

土3:李秀◇
講読の授業と言えば,説明文や論説文などを訳していくだけと思われがちですが,この授業では,会話体も取り入れ,入門I・IIで学習した内容を土台に,いろいろな文を読みながら朝鮮語の語彙の使い方や言い回しなどを楽しく学んでいきます。
<成績評価>
定期試験・小テスト・出席状況などを総合的に評価する
<テキスト>
プリント教材。
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95633-001 △ハングル応用3-1   京田辺

水1:油谷幸利
ハングル入門および応用1に対応した作文練習を行います。
第1課:敬体と略待および会話によく現れる語尾について学びます。第2課:平叙文と疑問文について新たな角度から整理します。第3課:待遇法について整理すると共に,間違いやすい助詞について学びます。第4課:感嘆文と授受表現について学びます。第5課:否定について再整理すると共に,会話によく現れる語尾について学びます。第6課:可能と不可能について学びます。
<成績評価>
平常点とテストにより評価します
<テキスト>
油谷幸利 『朝鮮語入門2』 (ひつじ書房)
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95633-901 △ハングル応用3-901   今出川

火7:中村麻結
 入門と応用1で学習した文法事項を使って短文を作る授業です。
授業は口頭練習が中心ですので,積極的であることを望みます。
書いてくる宿題も毎回あります。
学期末には自分自身を表現する簡単な文章が書けることを目標とします。
辞書は韓日と日韓の両方あったほうがいいでしょう。韓日辞典では小学館の「朝鮮語辞典」を勧めます。
<成績評価>
出席を最重視。授業参与度・宿題提出・小テストも重視。学期末は課題提出。
<テキスト>
プリント教材。
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95634-001 △ハングル応用4−1   京田辺

土2:田中実
この授業ではこれまでに習得してきた語彙,文法,構文,読解の能力を検証し,さらなる実力をつけることを目指します。
そして,韓国の文化や社会を正しく理解し,韓国語で意志伝達ができるコミュニケーション能力を習得することを目標とします。
<テキスト>
プリント教材。
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95634-901 △ハングル応用4−901   今出川

金6:河村 光雅
 この授業では速読,つまりすばやくテキストの大意を汲み取る練習を中心におきます。毎回その場で渡されたテキストを読み問題に答えるという形で小テストを行いますので,受講者はその日の速読テキストに出てくる語彙や文型を,事前に覚えておくことが求められます。
<成績評価>
平常評価
<テキスト>
プリント教材。
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95631-971 △ハングル応用1-971   今出川

土6:梁貞模
 ハングル入門で学んだ文法的知識をいっそう確実なものにするとともに,それを補充していき,ハングルの読解力と表現力を高めることを目標とします。授業は,基本的な文法事項を学び,場面に応じて適切に表現する練習を中心に進めます。
<成績評価>
出欠席・小テストを含めた平常点と定期試験による総合評価
<テキスト>
プリント教材。
 
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95632-971 △ハングル応用2-971   今出川

土7:梁貞模
 ハングル入門で学んだ基本的文法項目を復習しながら,辞書をひいて簡単な文章を読みこなすことを目標とします。授業では,いろいろな分野にわたる読み物を取り入れて,ハングルを読むテクニックと楽しさを覚えてもらいます。文章の読解力を中心としますが,単なる文章の理解にとどまらず,表現の背後にある文化的特性についてもいっしょに考えていきます。できるだけ多くの文章を読み,語彙力と表現力を高めることを目指します。
<成績評価>
出欠席・小テストを含めた平常点と定期試験による総合評価
<テキスト>
プリント教材。
 
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95631-721 △ハングル応用1-721   京田辺

水3:梁貞模
 ハングル入門で学んだ文法的知識をいっそう確実なものにするとともに,それを補充していき,ハングルの読解力と表現力を高めることを目標とします。授業は,基本的な文法事項を学び,場面に応じて適切に表現する練習を中心に進めます。
<成績評価>
出欠席・小テストを含めた平常点と定期試験による総合評価
<テキスト>
プリント教材。
 
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95624-071 △ハングルインテンシヴW−71   京田辺

火1:油谷幸利、木3:高榮珍、金4:李秀◇
週3コマのうち,文法が2コマ,会話が1コマあります。
【文法】第7課:命令・勧誘・禁止およびその引用文について学びます。第8課:条件文,時の表現,単語間の連音化について学びます。第9課:疑問と不定および複数の音価を持つ漢字について学びます。第10課:使役と受身,複雑な音変化について学びます。さらに付録の講読を行います。
【会話】引き続き,聞き取りの練習をしながら相手の話を聞き取り,それに対して適切な対応ができるようにします。さまざまな文による適切な会話が運用できるようにすると共に,語彙を増やしてコミュニケーションの能力を高めます。授業は韓国朝鮮語で行います。
<成績評価>
平常点とテストにより評価します
<テキスト>
油谷幸利 『朝鮮語入門2』 (ひつじ書房)
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95642-001 △ハングル会話初級2−1   京田辺

火4:高榮珍
基本的な目標はハングル会話初級1と変わりありませんが,この授業ではさらにレベルアップを目指します。「話すこと」を基本にしながらも聞き取りの練習,文法の確認などを並行して進みます。主なテーマは「買い物ができる」ことを狙いとしますが,具体的には「数をかぞえる」,「計算する」,「旅行する」,「値段を理解する」こと等です。これと合わせて韓国の地理,町,韓国人の趣味,韓国の若者文化についてもすこしふれるつもりです。
<成績評価>
出席状況,積極的に授業に参加すること,およびテストなどにより評価します。
<テキスト>
プリント教材。
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95642-051 △ハングル会話初級2−51   今出川

金1:高榮珍
ハングル会話初級2−1参照
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95644-051 △ハングル会話中級2−51   今出川

金3:高榮珍
春学期のハングル会話中級1にひきつづき中級レベルのコミュニケーション能力をさらに伸ばすことをねらいます。「話すこと」,「聞き取ること」に重点を置くのはハングル会話中級1と同様ですが,テープなどを利用して「聞き取り」の練習をより増やしたいと思います。授業の目標は,春学期の「簡単な依頼・伝言・道案内」,「電話でのやりとり」などの具体的な場面で使える実用会話を学びながら,「与えられたテーマに関してディスカッションができる」ことも目指します。そのためには自由会話も時々行うつもりです。
<成績評価>
出席状況,積極的に授業に参加すること,およびテストなどにより評価します。
<テキスト>
プリント教材。
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95652-051 △ハングル文化事情2−51   今出川

火6:鈴木陽二
「ハングル文化事情1」で学習した事項を確認しながら,さらなる応用力並びに語彙力を高めていく。平易な会話文は勿論,ハングルの独特な言い回しや慣用的表現も併せて学習する。講義内容は社会問題や家庭に関するビデオ又はテープ等の教材を用いて,より高度な文章を通して,「聞く力」「読解力」を身につける。傾向としては,題材の全体的な内容を把握して理解することに重きを置くが,ある場面における発話の一つ一つを取り上げて単語の使われ方や文の構成を考察することも適宜行っていく予定である。ハングル文化圏の社会やものの考え方などについても出来るだけ述べるようにする。
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95662-051 △ハングル表現法2−51   今出川

金2:高榮珍
春学期と同様,韓国・朝鮮語を使って生活を営んでいる人々に向けて情報を発信するための高度な自己表現能力,とくに「書くこと」に重点を置いて練習します。
主に韓国・朝鮮の歴史・社会・教育・風俗などについて書かれた,教科書・新聞・雑誌などのコラムを利用して討論をしながら授業を進めたいと思います。このためにテーマを決めて,学生各自に発表してもらうつもりです。もちろん討論をする時には質問も韓国・朝鮮語でしてもらうようにします。
こういうことを通じて韓国・朝鮮語できちんとレポートや短い論文などの自己主張を展開する文章を書く能力を養成することを目指します。
<成績評価>
出席状況,積極的に授業に参加すること,授業での発表,そして各自が選んだテーマに沿って必要なデータを収集し,2000字程度のレポートを提出することにより評価します。
<テキスト>
プリント教材。
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95672-051 △言語文化原典演習2(ハングル)−51   今出川

火4:油谷幸利
このクラスの履修を希望する人は,ハングル応用1〜4を履修していることが望まれます。文法事項としては,変則活用や引用文がきちんと修得できていることが要求されます。
「読む」という行為を,単に受動的な作業にとどまらせるのではなく,さまざまなリーディング・ストラテジーを取捨選択しながら,常識・経験・知識・判断などを積極的に用いて,テキストと関わり合う主体的な行為に高めます。ここでは,主として文学作品を教材としながら,さまざまな視点から内容を味わいつつ読み解く能力を養成することが目標です。
<成績評価>
平常点とテストにより評価します
<テキスト>
プリント教材。
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95972-051 △比較言語文化論2(日朝対照言語学)51 今出川

火3:油谷幸利
<概要>
日本語と韓国朝鮮語は,言語構造が似ているのみならず,敬語が存在する点や主語を省略しても構わない点をはじめとして比喩的な言い回しに至るまで共通する点が非常に多く存在しますが,詳細に検討すると,助詞のズレやテンス・アスペクトのズレなど,異なる点も多数目につきます。この授業では,対照言語学の基礎を講義しながら,並行して日本語と韓国朝鮮語の語彙体系・テンス・アスペクト・使役と受け身などの対照研究について概説します。受講者が韓国朝鮮語について初級文法程度の知識を有していることを前提に授業を展開するので,注意して下さい。
<成績評価>
レポートと平常点による。
<テキスト>
プリント教材。
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42393 △現代地域事情・講読(コリア)2 今出川

金4:高榮珍
<概要>
この授業は韓国・朝鮮語の基礎的な読解の力を養成するとともに,韓国・朝鮮に関する基本的な情報を与えることを目標とします。主として新聞・雑誌などの報道記事やコラムなどを読みながら,記述された内容をさまざまな視点から検証しつつ韓国・朝鮮に関する理解を深めると同時に読み解く能力を身につけることを目指します。とくに,日本と韓国は地理的に近いが故に文化的にもかなり似ているだろうと思いがちですが,実際にはそういう態度がお互いに誤解を招いているという点に気付いてほしいと思います。この授業に出るためにはハングル・インテンシヴまたはハングル応用1〜4を履修していることが望ましいです。
<授業計画>
1 講義紹介
2 朝鮮半島概観
3    〃
4    〃
5 朝鮮半島の歴史 −神話
6    〃 −高句麗
7    〃 −新羅
8    〃 −百済
9    〃 −高麗
10    〃 −朝鮮王朝1
11    〃 −朝鮮王朝2
12    〃 −大韓帝国
13 テスト
<成績評価>
出席状況,積極的に授業に参加すること,およびテストとともに,日本と韓国・朝鮮の文化の差異に関する期末レポートにより評価します。
<テキスト>
プリント。
<参考文献>
斗山東亜 『斗山世界大百科事典』 (斗山東亜(韓国)、1999)。
日本加除出版 『韓国・北朝鮮地名便覧』 (1998)。
油谷 幸利ほか 『朝鮮語辞典』 (小学館、1993)。
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16242 △日本文学特講(12)

邊 恩田
<概要>
韓国(朝鮮)の代表的語り物“パンソリ”について,日本の語り物と対象比較もふくめ講義を進める。パンソリの特質を芸能の側面,表現面から概観し,作品を講読する。作品は「春香歌」「興甫歌」「兎鼈歌」をとりあげ,日本の古浄瑠璃「浄瑠璃物語」,昔話「腰折雀」「猿の生肝」などとの比較論に及ぶ。
<授業計画>
秋学期1回〜8回 作品「興甫歌」を読む
視点(1)燕の報恩譚―燕と雀
  (2)兄弟型と隣りの爺型
  (3)報恩と報復のひさご―何が出てきたか(「大工の家建て」)
  (4)東北アジアにおける伝承の姿
9回〜13回 作品「兎鼈歌」を読む
・インド・中国・朝鮮・日本の伝承の姿
<テキスト>
申在 孝 著・姜 漢永・田中 明 訳註 『パンソリ』 (平凡社、1982) 生協。
<参考文献>
参考文献リストは,初回講義時に配布する。
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17060 △経済社会学

服部民夫
<概要>
現代社会において経済は極めて重要な分野である。この講義では経済開発のプロセスとそれによってもたらされる社会変化を社会学的な観点から分析することを目的とする。したがって講義の焦点は経済開発と社会変化,その担い手としての企業・企業経営を社会学の観点から分析することに当てられる。
<授業計画>
1 講義の全体構造
2 人口論(開発経済論から見た)
3 日本の経済発展の過程を見る
4 経済開発のすじみち―ルイス・モデル(1)
5        〃         (2)
6 日本の産業発展と技術
7 先発国の産業発展と後発国の産業発展
8 産業発展の担い手―財閥
9 財閥の形成
10 財閥の変容・解体
11 系列の形成
12 系列の解体
13 最終講義―まとめ
<参考文献>
服部 民夫・佐藤 幸人編 『韓国・台湾の発展メカニズム』 (アジア経済研究所、1996)。
原 洋之介 『経済開発論』 (岩波、1966)。
間 宏 『日本的経営の系譜』 (文真堂、1989)。
奥村 宏 『法人資本主義』 (お茶の水、1984)。
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35803-027 △特殊講義−27(韓国の法と文化2) 今出川

葛 奉根
<概要>
1948年7月17日に公布され,発効した大韓民国憲法は,韓国憲法史上,最初の立憲主義的,民主憲法である。しかし,この「制憲」憲法は,韓国の政治の現実が流動的であるために,わずか40年の間に9次の改正がなされた。本講座では,はじめに,韓国憲法の歴史的特性,憲法現実的特性,「実定」憲法的特性を検討し,次に,韓国憲法における基本権の体系と保障制度を比較憲法的に考察する。最後に,社会主義国家である朝鮮民主主義人民共和国における憲法上の基本権体系と,保障制度を韓国憲法と比較する。
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42352 △現代世界経済史2 今出川

朴 一
<概要>
東アジアにおける国民経済の形成とその苦悩
この講座では,国民国家,民族(エスニシティ),多国籍企業という3つのファクターに焦点をあてて,20世紀アジアにおける民族の分断と統合,また国民経済形成のプロセスと社会変動について理解を深めていきたい。講義では,国際関係や国際経済の主要な理論を駆使しながら,解放前後の東アジアに光をあて,この地域で展開された国際政治・経済の対立と協調,経済成長と貿易摩擦のダイナミズムについて学ぶ予定である。授業では,私自身の現地報告と貴重な映像教材をまじえて,旧植民地諸国の民族独立運動と植民地解放闘争,独立と国民経済の形成,国際紛争,経済成長と貿易摩擦,開発と民主化など,戦後東アジアの構造変動を,さまざまな角度から考察するつもりである。
<授業計画>
● 現代世界経済史2:20世紀後半のアジアにおける国民経済の形成とその苦悩
1 アジアの工業化と外資―後発性利益と不利益
2 多国籍企業と従属的発展―技術移転をめぐる攻防
3 アジアの工業化と政府の役割(1)―開発独裁とは何か
4 台湾の工業化と権威主義―蒋介石体制の功罪
5 シンガポールにおける国民統合―人民行動党による労働者管理
6 韓国の高度成長と開発独裁―朴維新体制下の開発と社会変動
7 ポスト権威主義の時代―産業民主化の苦悩
8 アジアにおける分断と統合―香港と大陸中国の行方
9 工業化の担い手―アジアの経済発展と華人の役割
10 東アジアの構造変動―アジアNIESのインパクト
11 アジアにおける国際労働力移動―激化する外国人労働者問題
12 通貨危機と21世紀アジア経済の行方―アジアは通貨流動性の危機にどう対処するか
大学の講義が聴衆に見放されてから長い歳月がたつ。まるで「セレッソ大阪対パープルサンガ」の試合のような閑散とした教室で,教授たちは毎年同じ講義を念仏のように繰り返す。講義に退屈した学生たちは,先輩たちから引き継いだ講義ノートを手に入れると,試験問題に言及する最終授業まで姿を現さない。こうして大学の教室から何人もの学生が消えていった。
さて私の授業も,やはり受講者の期待を裏切るのだろうか。とはいえ,私自身,どうすれば学生たちに満足してもらえる授業をできるのか,短くない教員生活の中で,考え,苦しんできた。私の得た結論は,ずばりCIA授業の展開。すなわち,わかりやすく(Comprehensive),興味深く(Interesting),かつ楽しい(Amusing)授業をすれば,多くの学生たちの共感を得ることができるというものである。
しかしそんな魅力的な授業はできそうにもない。せめてその一つぐらいはと考えているところである。とりあえず授業では,視聴覚教材を多用したり,フィールドワークを実施したり,希望者を募ってアジアへの研修旅行を実施するなど,これまでとは一味違ったアグレッシブな授業を心掛けるつもりである。
<成績評価>
レポートおよび本試験を重視して決定。
<テキスト>
朴 一 『韓国NIES化の苦悩』 増補版 (同文館、1999)。
西口・朴 『アジア通貨危機の政治経済学』 (世界思想社、2000)。
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