【カナタ電話第10巻第3号】

キーワード:밖에 は続けて書くか離して書くか

Q:(第10巻第2号:2000年夏)「이 문제를 해결할 사람은 그밖에 없다. この問題を解決できる人は彼以外にいない」 の 「그밖에」 は分かち書きすべきでしょうか、くっつけて書くべきでしょうか。
A: くっつけて書くべきです。 「이 문제를 해결할 사람은 그밖에 없다.」 の 「그밖에」 は指示代名詞 「」 に、助詞である 「밖에」 がくっついてできています。この時の 「밖에」 は 「 内」 と相対している 「밖에 外」 に助詞 「に」 がくっついて出来ているのではなく、 「오직 〜 뿐 ただひたすら〜のみだ」 の意味を持っている助詞です。従って、前に来る体言にくっつけて書くべきです。

 例(1)A. 나를 알아주는 사람은 너 밖에 여러 사람이 있다. 私を認めてくれる人はおまえ以外に何人かいる。
     B. 상자를 방 안에 두지 말고 그 밖에 두어라. 箱を部屋の中に置かないで外に置け。
 例(2)A. 나를 알아주는 사람은 너밖에 없다. 私を認めてくれる人はおまえしかいない。
     B. 가지고 있는 돈이 천 원밖에 더 있겠니 持っている金が千ウォンしかあるはずがないじゃないか。

 問題は名詞の 「」 と助詞 「」 がくっついて出来た 「밖에」 と助詞 「밖에」 を区別して書くのがそれほど簡単ではない場合があるということです。例1Aの 「나를 알아주는 사람은 너 밖에 여러 사람이 있다.」 と例2Aの 「나를 알아주는 사람은 너밖에 없다.」 を区別が難しい例として挙げることができます。これを区別する方法は意味を細かく考えてみることです。つまり、名詞+助詞として使われた1A、Bの 「밖에」 は前の単語の限度や範囲に入っていない、すなわち、 「それを除外した他のもの」 という意味を表していて、助詞として使われる2A、Bの 「밖에」 は前の単語だけに該当する 「それだけだ」 という意味を表しています。また、助詞として使われる 「밖에」 の次には否定語の 「없다」 や否定の疑問文が続くのが特徴です。
 このように形態は同じなのに用法が異なるものとしては、 「만, 만큼, 뿐」 等があります。しかし、これらは依存名詞として使われる場合には常に連体形語尾の次に現れ、助詞として使われる場合には常に名詞の次に現れるという文法上の特徴があり、区別して使いやすいです。

 例(3)A. 나는 그런 일을 할 만큼 한가하지 않다. 私はそんなことをするほどひまではない。
     B. 나도 너만큼 그녀를 좋아한다. 僕もお前とおなじぐらい彼女が好きだ。
 例(4)A. 그는 묵묵히 일을 할 뿐, 아무 말도 하지 않는다. 彼はもくもくと仕事をするだけで、一言も話さない。
     B. 이 일을 맡아 할 사람은 너뿐이다. この仕事を引き受けられる人間はおまえだけだ。
 例(5)A. 그 일은 할 만은 하다. その仕事はやってみるだけのことはある。
     B. 형만 한 아우는 없다. 兄にかなう弟はいない。

 3,4,5のAは依存名詞として使われた例で、Bは助詞として使われた例です。
 
カナタ電話目次へ


キーワード:contents のハングル表記

Q:(第10巻第2号:2000年夏) 最近、英語のcontentsを 「콘텐츠」 と書いたり、 「컨텐츠」 と書いたりしていますが、どちらが合っているのでしょうか。
A:  「콘텐츠」 が合っています。外来語は原語の発音に従って表記しなくてはなりません。contentsは英語ではですが、は 「」 で表記するのが原則です。一部にはを 「」 で書こうとする傾向がありますが、外来語の表記法に従えば、 「」 と書かなくてはならないため 「콘텐츠」 になるのです。勿論、アメリカ英語の発音はであるため、アメリカ英語を基準とした場合、 「칸텐츠」 になります。しかし,一般に英語から入ってきた外来語は,イギリス英語の発音を基準としてハングル表記をします。従って、contentsは 「컨텐츠」 や 「칸텐츠」 ではなく、 「콘텐츠」 と書かなくてはなりません。
 「콘텐츠」 というのは,もともと書籍や論文などの内容,あるいは目次を意味する単語でしたが,現在は各種の有無線通信網を通して提供されるデジタル情報を意味する言葉として使われています。たとえば,インターネットやパソコン通信等を通して提供される各種プログラムや情報内容物,CD-ROMなどに収録された映画や音楽・ゲームソフト等はすべてこれに属します。
 
カナタ電話目次へ

キーワード:추돌충돌

Q:(第10巻第2号:2000年夏) 「과속으로 달리던 승용차가 마주 오던 승합차와 ○○하는 사고가 발생했다. スピードを出しすぎて走っていた乗用車が正面から来た乗用車と○○する事故が発生した。」 といった時には 「추돌 追突」 と 「충돌 衝突」 のどちらが正しいでしょうか。
A:  「충돌 衝突」が合っています。「衝突」と「追突」は互いに意味が異なる単語です。「追突」は自動車や汽車等が後ろからぶつかってきたという意味です。「 고속도로에서 5중 추돌 사고가 일어났다. 高速道路で5重追突事故が起こった」というように使います。これとは異なり,「衝突」は正面からぶつかったり対立するという意味です。「衝突は」自動車や汽車が正面からぶつかるという意味以外でも、「意見の衝突」や「武力衝突」のように,意見や軍事上の力などが正面からぶつかり合ったり対立する場合にも使うことができます。
 従って,ご質問の内容は,後ろから来た乗用車がぶつかったのではなく,正面から来た乗用車とぶつかって発生した事故なので,「衝突」が正しいです。
 
カナタ電話目次へ

キーワード:머지않아멀지 않아

Q:(第10巻第2号:2000年夏) 「その内、彼がくるだろう」 は,「머지않아 그가 올 것이다」 と 「멀지 않아 그가 올 것이다」 のどちらが正しいですか。
A: 未来に起こることを現在から見て時間的に「遠くない」という意味では 「머지않다」 が正しいです。ところで、この言葉はひとつの単語として固定されているので、単語別に分かち書きするという韓国語の分かち書きの原則に従って、「머지 않다」 のように分かち書きするのではなく「머지않다」 のようにくっつけて書かなくてはなりません。 「머지않다」 が1単語として固定されたと見なす理由は, 「줄지 않다, 팔지 않다, 돌지 않다, 살지 않다」 などでは 「」 が脱落しないのに,唯一 「멀다」 だけは,語幹 「멀-」 に 「-지 않다」 が結合する時に 「」 が脱落するからです。換言すれば,未来に起こることを現在から見て時間的に遠くないという特殊な意味を持っているときには,発音上完全に1単語になっている「머지않다」 を使用すると言うことができます。
 一方, 「멀지 않다」 は 「여기에서 시청은 별로 멀지 않아.」 のように距離概念を述べる時,或いは 「그것은 그리 멀지 않은 과거에 일어난 사건이다.」 のように,過去の概念でのみ用います。
 
カナタ電話目次へ

Copyright © 油谷幸利 2000-2002 All rights reserved