朝鮮語教育学会倫理綱領
朝鮮語教育学会は、朝鮮語教育の研究・実践および学会活動にあたり依拠すべき倫理上の基本原則と理念を「朝鮮語教育学会倫理綱領」として定める。
言語の教育・研究は、他のあらゆる学問と同様、社会の信頼と理解の上に成り立っている。朝鮮語教育学会会員は、本綱領にもとづき、朝鮮語教育の研究・実践における倫理的な問題について十分配慮しなければならない。
第1条〔公正と信頼の確保〕
会員は、朝鮮語教育の研究および実践を行うに際し、また学会運営にあたり、公正を維持し、社会の信頼を損なわないよう努めなければならない。
第2条〔研究目的と研究手法の倫理的妥当性の確保〕
会員は、「⾔語系学会連合研究倫理に関するガイドライン」に従い、研究⽬的と研究⼿法の倫理的妥当性を確保しなければならない。
1. (調査・研究成果の剽窃・盗⽤・捏造の禁止)
会員は、研究のオリジナリティを尊重し、剽窃・盗⽤・データの捏造・改ざんや二重投稿をしてはならない。
2. (共同研究における役割分担、責任の所在、著作権の明示)
調査・研究を複数の研究者が共同、あるいは他者の協⼒を得て行う場合、その実施上の役割分担や責任の所在及びその成果が公表される場合の著作権等について十分な合意形成をしておかなければならない。
3. (データ収集の適切性の確保)
会員は、十分な説明と意思確認を行わず調査もしくは実験を行ってはならない。調査もしくは実験の対象者の意思に反した方法や、対象者の心身に害を与える可能性のある方法により、データを収集してはならない。
第3条〔研究成果の公表社会的還元〕
会員は、研究の公益性と社会的責任を自覚し、研究成果の公表に努め、社会的還元に留意しなければならない。
第4条〔相互批判・相互検証〕
会員は、互いの研究活動・成果を尊重するとともに、開かれた態度で学術的な相互批判・相互検証に努めなければならない。
第5条〔差別の禁止〕
会員は、思想信条・性別・性的指向・年齢・出自・宗教・民族的背景・障がいの有無・社会的地位などに関し、差別的な取り扱いをしてはならない。
第6条〔ハラスメントの禁止〕
会員は、セクシュアルハラスメント、アカデミックハラスメント、パワーハラスメントなどのハラスメントにあたるいかなる言動・行為もしてはならない。
第7条〔研究資⾦の適正な取扱い〕
会員は、研究資金を適正に取り扱わなければならない。
第8条〔プライバシーの保護と人権の尊重〕
会員は、研究に必要な調査・実験等を実施、または研究成果の公表や教育活動にあたり、個人のプライバシーの保護と人権の尊重に最大限留意しなければならない。
付則
1. 朝鮮語教育学会は、朝鮮語教育の研究・実践および学会運営における倫理的な問題に関する質問・相談などに応じ、また、綱領違反が疑われる行為に対し適切な対応をとるために「朝鮮語教育学会倫理委員会」をおく。
2. 朝鮮語教育学会は、研究活動における倫理綱領を実践するため、「朝鮮語教育学会研究倫理規程」を制定する。
本綱領は2024年10月19日より施行する。
本綱領の変更は、朝鮮語教育学会世話人会の議を経ることを要する。
この規定に明記されていない事項については本学会世話人会の決定に従う。
(2024年10月19日可決。)